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エクソソームはニキビに効く?エクソソーム×ダーマペンでニキビ跡が綺麗になるって本当?

エクソソームは、最近注目を集めている美容成分の1つです。エクソソームが持っている効果の1つとして、ニキビの改善があります。エクソソームには、肌の修復を促進して肌を健康な状態に戻すサポート機能が期待できるのです。

この記事では、エクソソームの作用を活用したニキビ治療について解説しています。

エクソソームとは?

近年の美容・医療業界では、エクソソームに対する注目が高まりつつあります。エクソソームについて詳しく解説していきます。

エクソソームは極小の膜小胞

エクソソームは、細胞から分泌される極小の膜小胞のことです。直径は約50mm〜150mm程度です。

さらに、エクソソームの細胞の内側は細胞内の物質も含まれているため、分泌されている他の細胞の特徴を反映しています。また、エクソソームには、多様な脂質・たんぱく質・RNAなどが含まれていて、体の機能的・生理的変化を引き起こします。

細胞同士をつなぐ物質

エクソソームには、細胞同士をつなぐ重要な役割があります。エクソソームは細胞だけではなく、血液や尿などの体液にも含まれており、体中を循環しているのです。

エクソソームに含まれている物質の中には、人間にとって重要な遺伝子情報を含むRNAが含まれています。RNAはエクソソームの中で保護した状態で細胞へ運搬・伝達されるため、大切な情報を壊されることがありません。

RNAに含まれる情報が発信元の細胞から別の細胞に伝達されることで、受け取り側の細胞を活性化したり、機能を変化させたりする作用が期待できます。

再生医療に期待されている

エクソソームは、再生・回復の役割を担っている細胞から多く分泌されていることから、再生医療において大きな期待を持たれています。再生医療とは、病気・けが・老化などで失った体の機能に対して、薬を使用せず、人間の体が持つ「再生力」を利用して戻していく医療のことです。

例えば、幹細胞に含まれている多くの成長因子は、衰えた機能を回復してくれたり、活性化してくれたりする力を持っています。このような回復効果は、再生医療として大きな期待が寄せられています。

エクソソームはニキビ治療に効果がある

エクソソームには、ニキビ治療にも大きな効果があるといわれています。エクソソームが細胞の生まれ変わりをサポートして、ニキビを治療します。

細胞が生まれ変わることで、肌のターンオーバーも正常化し、ニキビ・ニキビ跡を始めとした肌トラブルの改善が期待できます。ニキビやニキビ跡に悩む方は、エクソソームが含まれているスキンケア用品を使用したり、治療を受けたりすることを検討してみましょう。

ニキビ治療に使われるダーマペン

医療機関で行うエクソソームを利用したニキビ治療では、主にダーマペンが使用されます。ダーマペンとは、超極細の針が付いたペン型の専用機器の名称であり、悩みに合わせた美容成分を導入して、効果を得る美容施術です。

使用される超極細の針が、極小の穴を肌へ開けて細胞が持つ自然治癒の力を引き出します。毛穴詰まりなどによるニキビを始めとして、ターンオーバーが乱れたことによるクレーターと化したニキビ跡や、他の肌症状にも改善効果があります。

ダーマペンによるニキビ跡の改善

ニキビ跡は、炎症が治まった後に組織が傷ついたまま再生できず、肌の表面にクレーター状の跡や色素沈着が残ることです。ニキビ跡やクレーターの主な原因は、2つあります。

  • 炎症が深いところにまで達してしまった
  • ニキビを潰して組織を破壊してしまった

どちらも肌の凹凸や色素沈着となり、時間が経っても治りにくいことから、セルフケアで綺麗な肌に戻すことは難しいです。しかし、ニキビ跡・クレーター状の跡はダーマペンが効果を発揮して、傷ついた肌を再生できます。

ニキビ治療に使われるものは、コラーゲンやエラスチンなどの美肌成分が多く、細胞の修復・再生が活性化されるのです。

効果の表れは約1週間後から

ダーマペンの施術を受けてから、早ければ約1週間ほどで効果を感じる方もいます。ただし、効果の感じ方は個人差があることを理解しておきましょう。

ダーマペンの施術後、ダウンタイムを過ぎる前後の3〜7日後から、ターンオーバーが始まります。古い角質が剥がれ落ち始めて、徐々に肌の変化が起こります。2週間ほど経てば、ほとんどの方が効果を感じます。

ダーマペンは、継続的におこなうことで大きな効果を得られます。

ダーマペン×エクソソームのメリット

エクソソームによるダーマペン治療で得られるメリットを解説していきます。

痛みが少ない

ダーマペンの施術では、医療用の中でもとても細い針が使用されます。施術中に痛みを軽減できるよう、高速振動させながら肌に針を刺す機能も搭載しています。

また、痛みが気になる場合には、施術前に皮膚を冷やしたり麻酔クリームを塗布したりすることで痛みをさらに軽減することが可能です。痛みの程度は針を刺す箇所によって感じ方が異なるので、気になる場合は事前に医師や看護師に相談しましょう。

ダウンタイムが短い

ダウンタイムとは、美容医療では術後の腫れや赤み、傷などがある程度まで治まる期間のことです。

ダーマペンの施術では極小の穴を無数に開けているため、施術直後から翌日までは麻酔が切れるとヒリヒリとした痛みが伴います。また、人によっては赤みや皮むけが数日間続きます。しかし、ダウンタイムは約5〜7日と短期間であるため、日常生活への大きな影響は無いと言えます。

当日からはシャワーのみで、翌日からは普段と変わらない生活を送れるため、レーザーなどの手術を伴う美容医療よりもダウンタイムが短いです。

傷跡が残らない

ダーマペンの施術で使用される針は、超極細の針なので直接肌に穴を開けても跡は残りません。数日間赤みなどが続いたとしても、皮膚細胞が持つ自然治癒力によって元に戻ります。

ただし、顔の皮膚は薄いため、正しい知識・正しい施術・正しい術後処置が必要になります。信頼できる医療機関で施術をうけることをおすすめします。

ヒトの回復力を利用

美容医療を受ける方の多くは、劇的な変化を求める一方、周囲の目・声が気になるものです。綺麗になりたいけど、周囲に気づかれることを回避したいという思いから、美容医療を断念する方も少なくありません。

しかし、ダーマペンの施術はヒトが持つ回復力を利用した治療です。本来の自然治癒力を利用するため、ダーマペンの施術後は穏やかに変化していきます。

特に、ニキビ治療では複数回にわたってダーマペンの施術を行うことから、肌は徐々にキレイになっていくでしょう。レーザー治療や皮膚を切るような施術ではないため、周囲には気づかれません。

エクソソームの効果をより発揮することができる

ダーマペンで針をあけて肌の深層までエクソソームを浸透させるため、ダーマペンの施術はエクソソームの効果をより発揮させることができます。

ダーマペン×エクソソームの施術のデメリット

ダーマペンは多くのメリットがありますが、デメリットはあるのでしょうか。ここからは、ダーマペンのデメリットについて解説していきます。

初回の治療では効果が出にくい

ダーマペンの施術では、初回だけの治療では効果が出にくいです。なぜなら、ヒトの持つ自然治癒力を利用して、少しずつ変化する美容医療だからです。

自然治癒力を利用した治癒には限界があります。特に、ニキビ跡は肌の再生が必要であることから、初回の治療で効果を感じにくいでしょう。

効果を感じるためには、施術を適切な頻度で繰り返し、再生作用を活性化・促進させる必要があります。ただし、施術の頻度が高いとかえって肌へのダメージとなるため、必ず医師と相談して、様子を見ながら施術を進めましょう。

内出血の可能性がある

ダーマペンは針を皮膚に刺すため、肌に内出血を起こす可能性があります。

内出血が起こった場合は約1週間で治まるでしょう。施術内容・施術箇所・肌の状態によっては、正しく施術をしても内出血が起こる可能性があります。

しかし、超極細の針の使用であることから、流れ出るような出血はほとんどありません。心配や不安を抱える方は、施術医師やクリニックに相談しておくことがおすすめです。

色素沈着の悪化

ダーマペンの針が、肌の深層部に刺しすぎることで、色素沈着が悪化する可能性があります。

ダーマペンによる施術で、肝斑の改善をする場合は肌の浅い層へ刺すことで、色素沈着の悪化は避けられます。色素沈着の悪化が不安な方は、施術する医師と相談しましょう。

金属アレルギーの人は施術を受けられない

ダーマペンの施術は、金属アレルギーを持っている方は受けられません。金属アレルギーとは、指輪やネックレスなどを直接肌に身につけた際に、痒みや赤みを引き起こすアレルギーの1つです。

ダーマペンで使用される針は、医療専用ステンレスの金属でできています。「医療用ステンレスは金属アレルギーが起きにくいから」「針が肌に触れるのは一瞬だから」という理由でダーマペンの施術を行うクリニックもあります。

しかし、絶対に金属アレルギーを引き起こさないという保証や証明がされているわけではありません。ダーマペン以外の施術・治療方法を検討することも大切です。

施術後はスキンケア・メイクに制限あり

ダーマペンの施術内容によっては、施術後にスキンケア・メイクの制限があります。ダーマペンを受けた後の皮膚は小さな穴がたくさん開いていてとても敏感な状態です。スキンケア・メイクが肌の刺激となり、痛みや赤みが悪化してしまう可能性があります。

ダーマペンの施術後、入浴やスキンケアは当日・メイクは24時間後からできます。必ず、医師の指導に従いましょう。

施術後は紫外線対策の徹底

ダーマペンの施術後は、必ず紫外線対策を徹底する必要があります。施術後の肌はダメージに敏感になっている状態です。普段以上に紫外線からの影響を受けやすく、炎症を起こしたり新たに肌トラブルを引き起こしたりしかねません。

日焼け止めクリームを塗ったり、日傘や帽子を使用したりして、紫外線対策を徹底しましょう。もし、日焼けをしてしまい、炎症などの肌トラブルがひどくなってしまった場合は、必ず医師に相談する必要があります。

また、ダーマペンの施術を検討した際は、肌が炎症していると施術を受けられない可能性があるため、注意が必要です。

施術後の肌のごわつき・乾燥を感じやすい

ダーマペンの施術を受けた後、自然治癒をおこなう過程で肌にごわつきを感じやすくなります。通常の肌トラブルなどとは違う肌状態となるために起こるものです。

大体の方は、数日から約1週間で治まってきます。また、肌のダウンタイムの過程で、肌が乾燥しやすくなる可能性もあります。

ダーマペンの施術後は、肌のバリア機能が一時的に落ちている状態のため、肌の保水力も落ちてしまいます。しかし、約1週間で新しい細胞と入れ替わり、肌の状態は落ち着いてくるでしょう。

ただし、肌が落ち着いていない状態でダーマペンの施術を受けると、肌の負担が大きくなります。継続する施術は、医師と相談してからタイミングを決めることが大切です。

ニキビ跡はセルフケアでは治らない

ニキビ跡は、セルフケアでは改善しません。なぜなら、皮膚組織が破壊されてしまったことでニキビ跡ができるからです。また、ニキビ跡が繋がって大きなクレーターと化してしまう可能性もあります。

ダーマペンを使用した治療は金額が高い傾向にあり、自分でネットで購入して自宅でおこなってしまう方もいます。しかし、インターネット上で販売されているセルフダーマペン等は、医療機関で使用できるものとはまったく異なります。

このような信頼性の低いダーマペン類似品を使用してしまったことで、傷が残ったり感染症にかかったりするケースもあります。一生の悩みとなる可能性があることから、ダーマペンを使用した治療には知識を持った医師におこなってもらいましょう。

まとめ

エクソソームの持つ再生作用は、ニキビ治療に有効的なことを解説しました。組織が破壊されてしまったことで起こるニキビ跡は、肌の細胞が再生・活性化することで改善していきます。

また、エクソソームを利用したニキビ治療では、超極細の針を装着するダーマペンが使用されます。医師に相談しながら適切な治療を選び、自分が持つ肌トラブル・悩みを改善していきましょう。

記事監修

点滴療法研究会マスターズクラブ(会長:国際統合医療教育センター所長・元杏林大学教授 柳澤厚生)は最新のエビデンスに基づいた点滴療法を提供する医師・歯科医師・獣医師を会員とするグループです。

欧米では科学的に根拠のある様々な点滴療法が代替統合医療・アンチエイジング医療の現場で広く行われています。高濃度ビタミンC点滴療法は米国国立衛生研究所(NIH)や国立癌研究所(NCI)が注目し、カンザス大学やジェファーソン大学では卵巣癌、子宮ガン、悪性リンパ腫の患者について臨床研究が進行しています。

キレーション療法はNIH代替医療部門でTACT Studyと呼ばれる狭心症・心筋梗塞に対する臨床研究を、グルタチオン療法は南フロリダ大学でパーキンソン病に対する臨床研究が行われています。キレーション療法は米国で年間100万件以上実施され、高濃度ビタミンC点滴療法は1万人以上の医師が癌治療に採用しています。

私たち点滴療法研究会マスターズクラブの会員は、最先端の点滴療法を提供できるように最新の医学情報を学び、常に患者様が安全に点滴療法が受けられるよう技術を磨いています。

※当サイトの情報は点滴療法研究会の全体で監修されており、会長医師一人の意見によるものではございません。

会長の医師プロフィール

経歴

杏林大学医学部卒、同大学院修了。
医学博士。米国ジェファーソン医科大学リサーチフェロー、 杏林大学医学部内科助教授、杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育センター所長。

詳しい経歴や医師の想いについては、医師のプロフィールのページをご覧ください。

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