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エクソソーム点滴の効果はある?デメリットや費用・注意点を徹底解説!

エクソソームは、美容やアンチエイジングなど肌の再生に効果が期待できるとして注目を集めています。新しい美容施術であるだけに、エクソソーム点滴の効果やデメリット・費用が気になるという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そもそもエクソソームとは何なのかについて説明し、エクソソーム点滴に期待される効果について詳しく解説します。これからエクソソーム点滴を試そうと思っている方は参考にしてください。

エクソソームとは

エクソソームは、細胞から放出されたり吸収されたりすることで、情報を伝達する役割を持つ細胞外小胞体と呼ばれる物質の一種で、美容だけでなくさまざまな医療分野で注目を浴びています。

エクソソームが発見された当時は、細胞の不用物として認識されており、機能や存在意義が解明されるまで時間がかかりました。しかし、近年エクソソームの様々な働きや機能が解明され、現在では美肌やエイジングケアから様々な病気の治療に至るまで、その効果が期待されています。

参照元:東京医科大学医学総合研究所分子腫瘍研究部門

エクソソームの点滴治療

エクソソーム点滴治療が活用されている治療・施術の一部を紹介します。

美容医療

トータルエイジング

再生医療

変形性関節症治療・乳房再建術・毛髪再生・運動器障害

免疫療法

重症心不全・1型糖尿病

脳梗塞後遺症・神経変性疾患

慢性閉塞性肺疾患・卵巣機能不全

エクソソームは細胞に働きかけ、細胞単位で作用することができます。そのため、美容医療の枠にとらわれず、再生医療や免疫療法でも重宝されています。

エクソソームを含む細胞分泌物がこれらの疾患に関与していることが分かったことで、今後はさまざまな治療において重要な役割を果たすのではないかと期待されています。

参照元:大阪大学大学院医学系研究科・医学部

エクソソーム点滴に期待される効果

エクソソーム点滴はさまざまな効果が期待されています。これから解明が進められる部分もありますが、分野によっては、すでにエクソソーム点滴を用いた治療も行われています。ここでは、エクソソーム点滴に期待される効果についてみていきましょう。

美肌・エイジングケア効果

エクソソームには、傷ついたり老朽化したりした細胞の修復を助ける効果があります。肌機能を活性化させて細胞レベルで肌の再生を促すので、美肌やアンチエイジングに効果を発揮すると考えられています。

また、エクソソームが皮膚の真皮層にある繊維芽細胞に取り込まれることで、コラーゲンやエラスチンなどの美肌成分の生成が期待されます。コラーゲンとエラスチンの増加により、肌の弾力が増え、ハリ・ツヤ・たるみの改善の効果が期待できるでしょう。

薄毛や抜け毛を改善に導く

エクソソームは、薄毛や抜け毛の改善に役立つ成分を毛根に運び、頭皮や毛根を修復することで、毛髪に関する悩みを解消する効果が期待できます。エクソソームはすでに男性型脱毛症(AGA)や薄毛の治療に取り入れられており、毛髪の悩みを持つ方にとっても有益な存在といえるでしょう。

また、エクソソームは髪の毛の成長を促進させるだけでなく、毛包細胞を分化させ、増殖する効果が期待できます。根本的な薄毛や抜け毛の問題への対処が可能であるため、発毛や育毛にも効果的だと考えられています。

生活習慣病や内臓疾患の改善に期待できる

エクソソームによる治療効果が注目されている生活習慣病の一つが糖尿病です。糖尿病にはインスリンを使用した治療法が一般的ですが、幹細胞エクソソームを使用する方法が注目を集めています。

幹細胞エクソソームを使用すると、インスリン不足を補う効果が期待できます。糖尿病にエクソソームを使用する治療法は、今までにない技法で、エクソソーム抗体がインスリン不足を検知するといった画期的なものです。

他にもインスリン補充療法はありますが、幹細胞エクソソームは生体を傷つける可能性が低いため、より安全に治療できるのではないかと期待されています。

また、幹細胞エクソソームは、糖尿病治療薬との併用が可能です。長期間インスリンを補充できるようになり、血中糖濃度を安定させられるのではないかとも期待されてます。

参照元:リソウ

エクソソーム点滴施術の流れ

エクソソーム点滴は全国各地のクリニックで受けられます。興味がある方にとってはどのような流れで施術を受けるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。ここでは、エクソソーム点滴施術を受ける際の流れを紹介します。

1.カウンセリング

まずは、気になる症状や悩みについてカウンセリングを行います。担当医や看護師に症状などを詳しく話し、自分に合った治療法かどうかを確認するようにしましょう。体の状態やクリニックに通えるペースに合わせて、点滴の回数や頻度なども相談できます。施術について疑問点があれば質問し、点滴を受けるまでにクリアにしておくと安心です。

2.点滴投与

点滴投与はベッドで行う病院・クリニックが多いので、腕を出しやすく、ゆったりとくつろげる服装がおすすめです。所要時間は30分程度なので、事前にトイレなど済ませておきましょう。針やアルコール消毒が苦手な方は相談しておいた方がいいかもしれません。

3.アフターケア

点滴の針を抜き、止血状態を確認します。エクソソーム点滴は、基本的にアフターケアの必要がない施術ですが、気分が悪い・歩きづらいなど不調があれば、すぐに医師に相談しましょう。問題がなければ、施術後すぐに帰宅が可能です。

エクソソームの点滴治療はこんな人におすすめ

エクソソーム点滴は美容医療はもちろん、再生医療や免疫療法としても注目を集めている治療法です。そのため、さまざまな症状に対応可能です。ここでは、エクソソーム点滴治療がおすすめの方について紹介します。

  • 長期間肌荒れに悩んでいる人
  • 最近髪が薄くなってきた人
  • 顔に若々しさがなくなってきた人
  • すぐ風邪をひくようになった人
  • 生活習慣病が心配な人
  • 疲れやすく、やる気がでない人
  • 体力が落ちてきた人
  • 更年期障害かもしれない人
  • ED・勃起不全に悩んでいる人

エクソソームは血管組織の損傷を修復したり、細胞組織を元気にしたりする効果が期待できます。今気になっている症状は、もしかしたらエクソソーム点滴が有効かもしれません。まずはカウンセリングを受けてみて、より高いレベルの健康とアンチエイジングへの一歩を踏み出してみてはいかがでしょう。

エクソソーム点滴のデメリット

さまざまな病気に有効だとされているエクソソーム点滴ですが、もちろんデメリットもあります。自分の症状に効果が期待できると思っていても、いざ点滴を受けるとなると、躊躇する方も多いのではないでしょうか。事前に想定されるデメリットを知って、施術を決めてください。

施術料金が高額

エクソソームの原材料は人間の脂肪や、歯の神経、お母さんと赤ちゃんをつなぐへその緒から生成する臍帯血などから取れる幹細胞であるため、豊富に採取できるものではありません。細胞の抽出には時間も労力も必要で、その分費用が高額になります。

しかし、効果が実感できる確率が高いため、高額とはいえ人気があるのも事実です。エクソソーム点滴の必要性と価格を比べて、施術を決めてはいかがでしょうか。

施術は数回に及ぶケースも

エクソソーム点滴の効果は、1回では実感できないケースも多くあります。しっかりとした効果を得るためには、数回の施術が必要です。点滴に要する時間は1回30分程度ですが、この時間が長いか短いかは、個人の判断によります。

点滴中でも針の刺さっていない腕は動かせるので、スマホを見たり、雑誌を読んだりしても問題ありません。

また、エクソソーム点滴の施術には一定期間通院が必要になるので、忙しい方にとっては負担かもしれません。施術時間や通院を考慮して、自分のスケジュールと照らし合わせ、無理なく施術が受けられるようにしましょう。

注射が苦手な方には不向き

採血や予防注射などで気分が悪くなった経験を持っている方は、意外と多いものです。恐怖感など気持ちの問題に加え、針の刺激で迷走神経反射が働き、一時的に脳の血流が減少するケースもあります。ひどい場合は、貧血をおこしたり、失神したりする場合もあります。

迷走神経反射自体は、横になればすぐに改善するので心配はありません。それよりも転倒による怪我に注意が必要です。点滴を受ける前は睡眠や食事を十分に取り、貧血などが起こらないよう心がけましょう。また、気分が悪くなったら、すぐに医師に相談してください。

明確な情報がない

エクソソームと健康・美容の関係が一般的に注目され始めたのはごく最近のこと。医学的な研究においても、まだまだ分かっていない部分が多い成分です。

また、病気の治療や美容効果に関する情報がある一方で、がん細胞から分泌されたエクソソームが、がんの転移・進行に関係している可能性なども示唆されています。このように、さまざまな情報が存在することで、どの情報が正しいのかがわからないこともデメリットだと言えるでしょう。

エクソソーム点滴の注意点

エクソソーム点滴を受ける際は、2つの注意点があります。場合によっては治療ができないケースもあるので、カウンセリングでしっかりと確認してください。また、エクソソーム点滴を受けた後は献血ができません。その理由を理解して、正しく施術を受けましょう。

治療不可のケースもある

エクソソーム点滴は誰でも必ず受けられるものではありません。治療不可に該当する方は、治療を受けないようにしてください。治療不可に該当するかどうか判断ができない場合は、カウンセリングで相談しましょう。治療不可の方は以下の通りです。

  • がんを患っており現在治療中の方
  • がんの治療が終了して間もない方
  • 妊娠中の方

エクソソーム点滴を検討している場合は、自分は治療可能かどうか確認が必要です。その他の病気で治療中の場合は、エクソソーム点滴が適さない場合もありますので、必ず事前に医師と相談するようにしてください。

治療後は献血NG

エクソソーム点滴を受けた後は献血ができません。なぜなら、エクソソーム点滴の成分はヒト由来であるため、検知不可能なウイルスに感染する可能性があるといわれているからです。エクソソームにはまだ判明されていない部分があることから、エクソソーム点滴後の献血の禁止は献血事業者からも告げられています。

エクソソームの点滴治療に関するよくある質問

まだまだ新しく、情報が少ないエクソソーム点滴。施術を受けるにあたり、疑問に思っているところも多いのではないでしょうか。ここでは、エクソソーム点滴に関して、よくある質問について解説します。

エクソソームの点滴治療は保険適用できる?

高額なエクソソーム点滴治療は、「保険が適用されれば、もっと受けやすくなるのに」と思っている方も多いのではないでしょうか。しかし、残念ながらエクソソーム点滴は、保険適用されません。全額自己負担なので、金額の確認はしっかりしておきましょう。

エクソソーム点滴の費用は、一般的に1回10万円〜と非常に高額です。しかも効果を実感するためには継続的に施術を受ける必要があるため、トータルで100万円以上かかると認識しておいた方が良いかもしれません。

エクソソームの点滴治療のダウンタイムはどれくらい続く?

エクソソーム点滴治療にかかるダウンタイムはほぼないと考えて問題ありません。あるとしたら、点滴の針を刺したあとの皮下出血が見られる程度でしょう。治療後は、止血が確認されれば、すぐに帰宅もできます。

美容施術ではダウンタイムが長くかかるのではないかと心配されますが、エクソソーム点滴はその心配がない点がメリットといえます。皮下出血程度なら数日で改善が期待できるので、忙しい方にも安心です。

エクソソームの点滴治療に副作用やリスクはある?

エクソソームは体内の細胞とまったく異物の合成製剤ではなく、生体分子であるため安全性は高い製剤です。しかし、エクソソーム点滴のように生体分子を体内に注入すると、点滴後の献血は厳禁です。また、点滴後に内出血が残る可能性がありますが、1週間前後で回復するため特に心配はいりません。点滴が終わってからも針を指した部分に痛みが残る場合は、念のため医師や看護師に相談しましょう。

また、悪性腫瘍の治療中はエクソソーム点滴施術が受けられません。病状が治っても5年間はエクソソーム点滴は受けられないため、注意が必要です。

エクソソームのエビデンスは?

エクソソーム点滴に関して、「胡散臭い」と感じている方もいるのではないでしょうか。その理由として、大規模な研究論文などのエビデンスの不足や、原材料となる幹細胞のドナーに関する情報が原因と考えられます。医療において話題になり始めたばかりのエクソソーム点滴は、情報量が少ないことから、マイナスイメージや不安を持たれがちです。

また、エクソソーム点滴に使用される幹細胞培養上清液はヒト由来であり、製造・加工・保管の過程で不純物や有害物質に汚染されているリスクもゼロではありません。不安な場合は、丁寧に説明してもらえる医師を選び、安心が確信できてから受けるようにしてください。

エクソソームと癌は関係しているって本当?

がんは種類によって転移する場所が決まっているといいます。例えば、乳がんであれば脳・肺・肝臓・骨に転移し、骨肉腫は肺に、膵臓がんは肝臓に転移します。なぜ転移に規則性があるのかや他の臓器には転移せずに決まった臓器だけがターゲットとなるのか、そのメカニズムは長らく不明のままでした。

しかし、近年では、エクソソームが深く関係しているという研究結果が発表されています。がん細胞から放出されたエクソソームが、体の他の細胞に情報や物質を伝達することで、がんの転移や進行が進んでしまう可能性があると指摘されています。そのため、がん治療中の方や、がんの再発の不安がある方は、エクソソーム点滴はおすすめできません。今後、エクソソームの解析が進めば、画期的な治療法や薬の開発も期待できます。

まとめ

エクソソームは、美容医療だけでなく、毛髪の悩み、そして生活習慣病対策まで、さまざまな効果が期待できるものです。まだ解明されていない部分も多く、安全性を疑問視する声もありますが、エクソソームは生体分子のため、安全性は高いと考えられています。

ただし、がん治療中の方やがん治療終了からまもない方、妊娠中の方は治療をできません。また、治療後は献血ができないなどの注意事項もあるので、よく理解したうえで、治療に臨んでください。

記事監修

点滴療法研究会マスターズクラブ(会長:国際統合医療教育センター所長・元杏林大学教授 柳澤厚生)は最新のエビデンスに基づいた点滴療法を提供する医師・歯科医師・獣医師を会員とするグループです。

欧米では科学的に根拠のある様々な点滴療法が代替統合医療・アンチエイジング医療の現場で広く行われています。高濃度ビタミンC点滴療法は米国国立衛生研究所(NIH)や国立癌研究所(NCI)が注目し、カンザス大学やジェファーソン大学では卵巣癌、子宮ガン、悪性リンパ腫の患者について臨床研究が進行しています。

キレーション療法はNIH代替医療部門でTACT Studyと呼ばれる狭心症・心筋梗塞に対する臨床研究を、グルタチオン療法は南フロリダ大学でパーキンソン病に対する臨床研究が行われています。キレーション療法は米国で年間100万件以上実施され、高濃度ビタミンC点滴療法は1万人以上の医師が癌治療に採用しています。

私たち点滴療法研究会マスターズクラブの会員は、最先端の点滴療法を提供できるように最新の医学情報を学び、常に患者様が安全に点滴療法が受けられるよう技術を磨いています。

※当サイトの情報は点滴療法研究会の全体で監修されており、会長医師一人の意見によるものではございません。

会長の医師プロフィール

経歴

杏林大学医学部卒、同大学院修了。
医学博士。米国ジェファーソン医科大学リサーチフェロー、 杏林大学医学部内科助教授、杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育センター所長。

詳しい経歴や医師の想いについては、医師のプロフィールのページをご覧ください。

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